がんについて

PET検査について

FDG PET/CTとは

多くの「がん」は正常組織の3倍以上のブドウ糖を消費する性質があります。そのためブドウ糖に似た検査薬(FDG)を静脈内に注射すると 「がん」の病巣には多くのFDGが集まります。このFDGはPET装置で検出できる放射線を発するように標識されているため、スキャンすることで身体の外から「がん」の病巣が検出できます。また、同時に撮影したCTでどの臓器のどの位置に「がん」の病巣があるのかが正確にわかります。がんを早期発見する為には、様々な検査を戦略的に組み合わせる必要がありますが、当院ではこのPET/CT装置を中心に最新のテクノロジーを用いて、がんの早期発見に取り組んでいます。

  • 1.ブドウ糖に似た検査薬(FDG)を注射し 2.がん細胞に印をつける

PET検査のメリット

  • メリット1

    一度でほぼ全身のがん検査が可能

    約30分で頚部から骨盤部までの重要臓器を一度に検査できます。

  • メリット2

    副作用がない

    FDGはもともと血液中に存在するブドウ糖の類似体なのでアレルギーなどの副作用はありません。

  • メリット3

    苦痛が少ない

    静脈内にFDGを注射して、身体全体に分布するのを1時間ほど安静にして待つだけで検査できます。

PET検査の流れ

  • 1 絶食

    検査の6時間以上前から絶食をします。
    ただし、お水は飲んでいただいてもかまいません。

  • 2 問診票の記入

    受付にて問診票のご記入をしていただきます。

  • 3 検査薬(FDG)の注射

    ブドウ糖に似た検査薬(FDG)を注射します。

    PET検査の痛みは注射1本です

  • 4 安静

    検査薬が全身に行きわたるまで約1時間安静にします。

  • 5 PET撮影

    排尿後、約20分程度の撮影をします。

  • 6 診断

    専門の医師がPET画像を読影し、総合的に診断します。

PET/CT検査は感度が低い?

新聞などの報道ではPET/CT検査は「がん」の検出感度が低く、早期発見には有用では無いような記述もみかけます。
実際、PET/CTで検出するためには「がん」がある程度(直径0.5cmから1cm)の大きさの塊に育っている必要があるため、顕微鏡でないとわからないような小さな病変を検出することは不可能です。
ただし、PET/CTでは顕微鏡で実施する検査とは違い、「ほぼ全身(体幹部)のがん」を約1時間半の時間で検査する事ができる利点があります。
PET/CTで多く発見される1cm程度の大きさの「がん」は、ほぼstage Iの状態であるため、十分な効果が期待できます。

PET検査の得意と不得意の「がん」

多くの「がん」は成長するにつれ塊をつくるためPET/CT検査で検出可能です。しかし、塊を作らずに粘膜表面に浸潤するような特殊な「がん」や、ブドウ糖をあまり消費しない特殊な「がん」はPET/CT検査では検出が困難です。そのほか、脳や肝臓などもともとブドウ糖の消費率が高い臓器、FDGの排出される尿路系の臓器、壁や残渣物にFDGの集まる消化器系の臓器ではPET/CT検査では検出が困難になることがあり注意が必要です。

◎得意ながん:頭頚部がん、甲状腺がん、肺がん、膵臓がん、大腸がん、子宮体がん、乳がん、卵巣がん、悪性リンパ種 など
△不得意ながん:1㎝以下の小さながん、食道がん、肝臓がん、腎臓がん、早期の胃がん、膀胱がん、前立腺がん、子宮頚がん など

LSI札幌クリニックではPET/CTを中心に
他に様々な検査を戦略的に組み合わせ「がん」の早期発見を目指します。

実績紹介

当院の人間ドック(PETコース)で発見されたがん

PET人間ドックの料金・コース